ポータルサイトの手数料、
塗装店の粗利からいくら消えるか計算した
「外壁塗装の一括見積もりサイトに加盟しませんか」という営業、よく来ると思います。断る理由も、たまに使う理由も、感覚ではなく数字で持っておくと迷わなくなります。この記事では、紹介ポータルの手数料を売上ではなく粗利ベースで計算します。
手数料の相場
大手の紹介型ポータルの料金体系は、業界メディアの情報を総合するとおおむね「紹介料1〜2万円前後+成約時に工事金額の約10%」です(各社の正式な料金は非公開のため、加盟前に必ず見積もりを取ってください)。年会費や初期費用がかかるサービスもあります。
売上の10%は、粗利の何%か
100万円の外壁塗装工事で計算します。塗装工事の粗利率を仮に30%とすると、粗利は30万円。ここから成約手数料10万円を払うと——
つまり売上の10%は、粗利の約3分の1にあたります。
これで終わりではありません。紹介型ポータルは同じ案件を複数社に同時に流す仕組みなので、構造的に相見積もりになります。価格勝負に寄れば成約単価が下がり、粗利率30%の前提そのものが崩れていく。手数料と値引きのダブルで削られるのが、ポータル依存のいちばん苦しいところです。
自前の集客と比べる
Google検索広告で問い合わせを取る場合、外壁塗装の問い合わせ1件あたりの広告費(CPA)は1〜3万円程度が目安とされています(首都圏の支援会社の公表実績。地方はもっと安いことが多い)。問い合わせから成約まで数件に1件としても、成約1件あたりの広告コストは数万円。ポータルの10万円と比べると差は明らかです。しかも自前の問い合わせは相見積もりを強制されません——施主の約45%は1社しか比べずに決めるというデータもあります(2023〜2025年の複数調査)。
それでもポータルが合理的な場面
正直に書くと、ポータルが役に立つ場面もあります。開業直後で口コミも事例もゼロのときと、閑散期の稼働の谷を埋めたいときです。固定費なしで案件が来る仕組みは、立ち上げ期には貴重です。使うなら「自前の集客が育つまでのつなぎ」と位置づけて、依存しないこと。成約手数料型ではなく反響課金型を1社だけ、という使い方が傷が浅いです。
まとめ
- ポータルの成約手数料(約10%)は、粗利ベースでは約3分の1
- 相見積もり構造による値引き圧力で、実際の負担はさらに重くなる
- 自前集客の成約単価は数万円程度で、相見積もりも強制されない
- 使うなら立ち上げ期・谷埋めの「つなぎ」と割り切る
ポータルに年間で払う手数料を数えてみてください。その何分の1かで、自前の集客の土台(口コミ・マップ・料金公開・事例)は作れます。
まるっとくん